かつて多くのライダーの心を捉え、今も魅了し続けているひとつの言葉がある。日常に倦み、非日常の夢見る時、その言葉“ADVENTURE”は、ふと心に甦ってくるのだ。そう、道を走るのがモーターサイクルならば、道なき道を往くのもまた、モーターサイクルだ。全域にわたって滑らか、かつトルクフルな2気筒エンジン。ライダーのスロットル操作に対し、瞬時に生み出されるリニアなトルク、さらには心地よい加速感。まして、歴史と伝統に培われたその名は、必ずやあなたの心を掻き立てずにはおかないだろう。
TOP IN ADVENTURE ̶ Ténéré700
さあ、大いなる決断を生むのは、もはやあなたの少しの勇気だけだ。頼もしい一台のパートナーから始まる大いなる冒険が、きっとあなたを待っている。遥か彼方の地平線を目指し、今こそ走り出す、まさにその時。新たな冒険は、確かにそこに、その道の先にあるのだから。
1970年代半ば、ヤマハは西海岸の広大な荒野や砂漠での走行を楽しむオフロードマニア達の要望にこたえたエンデューロマシン「TT500」(1975年発売)と、デュアルパーパスモデルの「XT500」(1976年)を発売。耐久性に優れ強力なトルクを生み出すエンジンと、その強烈な振動にも耐える軽量な車体を持ったそれらのマシンは米国で瞬く間に大ヒット。各種エンデューロレースでも連戦連勝の活躍を見せていった。一方、欧州で「XT500」は米国とは違った展開で予想を超えるヒットとなっていく。トルクフルなエンジンと、軽量スリムな車体の組み合わせが、普段使いからツーリングまでこなすオールラウンドモデルとして受け入れられたのである。しかし、それだけではなかった。ひとりの情熱的なフランス人によって「XT500」は全く新たなカテゴリー開拓の先鋒としての役割を果たしていくことになる。
その男の名前はジャン・クロード・オリビエ。彼が目指した新たなカテゴリー開拓とは、“アドベンチャー”カテゴリーであった。「モーターサイクルで冒険に出るときがきた」。500ccのビッグシングルを眺める彼の瞳には、未知なるアフリカ大陸が重なっていた。そして1979年。オアシスラリー (第1回パリ・ダカールラリー、以下「パリダカ」)では、「ソノートヤマハチーム」から自身を含め4人が「XT500」で参戦する。この第1回は、二輪四輪の区分はなく総合結果で争われたが、「XT500」はレンジローバーやルノーなど四輪勢力を尻目にシリル・ヌブーとジル・コメがワンツー。翌第2回大会でもヌブーをトップに上位4台を「XT500」が独占する。なおこの年、二輪で完走した25台のうち「XT500」は最多の11台だった。こうしてカリフォルニア生まれのスタイリッシュなデザインの「XT500」は、“アドベンチャー”を人々に奮起させる着火剤として、フランスを中心に欧州でも多くのファンの心を虜にしていった。
エキサイティング・アドベンチャーを体現した個性的なデザイン
“Exciting Adventure Ténéré” をコンセプトに、スタイリング創作を行った。エキサイトなオフスポーツの世界を表現するため、力強さ、軽量感、タフネス感などを備えるプロポーションを追求。立ち乗りを考慮したフラットシートはオフコンペモデルを彷彿させ、Ténéré700のオフポテンシャルをダイレクトに表現している。また、アドベンシャーモデルとしての多彩な機能表現を随所に織り込んだ。優れたウィンドプロテクションに寄与するハイフェイス、サイズ感とフィット感をバランスさせた燃料タンクは、アドベンチャースピリットを端的に表現している。さらに歴代XTやWR系のイメージを受け継ぐラリーレーシング表現に留意。歴代TénéréのDNAを継承するヘッドランプやタンクは、同時にモダンラリーバイクの新しいプロポーションを提唱している。ボディカラーは3タイプ。マットダークグレーは、非日常であるラリーマシンの世界観とレースブルーの組合せ。独特な荒削り感と、ヤマハパフォーマンスを象徴している。マットブラックは、塊感とタフなツールの象徴。艶の質感の差によるミニマムコントラストの2トーンで、ビビッドなアクセントがモダンなツールとしての印象を際立たせている。ホワイトはレースやスポーツギアでも多用され、パフォーマンスを象徴する白×赤のコンビネーションがスポーティで軽快な印象を与えている。
快適性・トルクフル・軽量を実現した直列2気筒エンジン
ライダーのスロットル操作に対しリニアなトルクを創りだす設計思想“クロスプレーン・コンセプト”に基づき開発された、水冷・DOHC・直列2気筒・4バルブ・270度クランク・フューエルインジェクション搭載エンジン。80.0mm×68.5mmのボアストローク、11.5:1の圧縮比から最高出力を9,000r/minで、最大トルクを6,500r/minで発揮。豊かな低中速トルクと伸びやかな高回転をあわせ持ち、ギアレシオ、2次減速比最適化との相乗効果で、オフロードでのファンライディングとオンロードでの扱いやすさの両立を図っている。また新エアクリーナーボックス、コンパクト設計の排気系、新作ラジエターファン&グリルなどの採用により、オンはもちろんオフロードでの卓越した走破性に寄与している。
新設計フレーム&軽量ボディと最適ディメンション
新設計のダブルクレードルタイプのフレームを採用。高張力鋼管のフレームは強度に優れ、軽量コンパクトなエンジンのポテンシャルを活かし、オフでの走破性に必要な剛性バランスと軽量化を実現した。またリアフレームはフレームと一体設計とし、トップケースなどのアクセサリーを装着しやすい設計。またリアアームはアルミの重力鋳造パーツで、軽量で良好な剛性バランスを実現し、優れた走破性に貢献している。
43mm径インナーチューブの倒立式フロントサスペンション
43mm径、ストローク210mmの倒立式フロントサスペンション。剛性確保に有利なメリットを生かし、優れたフロント接地感、ショック吸収性を引き出すセッティングとした。圧減衰の調整スクリューはボトム側、伸減衰の調整スクリューはトップ側に装備。強度バランスを最適化したアルミ鍛造アンダーブラケット、アルミ鋳造ハンドルクラウンなどにより、自然な操舵フィーリングをもたらすポイントとなっている。
新設計リンク式モノクロスサスペンション
減衰特性とバネ定数、リンクレシオの最適化で、一般路での快適な乗り味とハードな走行での粘り強い特性を両立した。プリロード、圧減衰、伸減衰の調整が可能。
ABS標準装備・前後バランスに優れたブレーキ
フロントは282mm径の軽量ウェーブディスクをダブルで装着、ブレンボ社製2ポットキャリパーを組合せた。また、ブレーキレバーは5段階調整が可能。リアは、245mm径の軽量ウェーブディスクに1ポットキャリパーを組合せ。また、ブレーキペダル位置の微調整が可能。初期タッチ、制動力、コントロール性、リリース特性に優れている。さらにオン・オフ切替え可能なABS※を標準装備している。
ピレリ製前後タイヤと軽量スポークホイール
オフロード、オンロードともに良好なパフォーマンスを発揮する、ピレリ製SCORPION RALLY STRを前後に装着。フロント21インチ、リア18インチで、軽量スポークのアルミ製リムに組んでいる。
ポジション自由度と利便性を追求したフラットシート
シート高875mmのフラットシートを採用。シートは前後別体式で、リアシートは工具不要でキーにて取り外しが可能。フラットシートとスリムなタンクとのセッティングバランス、およびフット・ヒップ・ハンドルポジションの位置関係の調整により、走行状況に応じて好みのポジションを取りやすくなっている。
13LED・4灯ヘッドランプ&LEDテールランプ
上側2灯がロービーム、下側2灯がハイビーム、下端部にポジションランプを配置した個性的なデザインの4灯ヘッドランプを採用。左右独立で調整可能な、光軸調整ノブも装備。またテールランプにもLEDを採用した。
ひと目で情報を読み取れるフル液晶マルチファンクションメーター
太陽光下でも情報を読み取りやすい、フル液晶マルチファンクションメーター採用。エンジン回転数をバー表示、使用中のギアがわかるようギアポジションインジケーターを、さらに環境に配慮した走行時に点灯するECOインジケーターを装備している。
メーカー希望小売価格:1452,000円 10%消費税
(税別1,320,000円)
※当社にて初回点検を受けて頂く事が上記価格販売条件となります。
YAMAHA Motorcycle EXCLUSIVE Model
本モデルはYSP及びアドバンスディーラーのみで販売する「ヤマハモーターサイクル エクスクルーシブモデル」です。
ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)
マットイエローイッシュグレーメタリック2(マットグレー)
ブルーソリッドA(ライトブルー)
YouTubeにてご視聴いただけます YAMAHA Tenere700 |
認定型式/原動機打刻型式 | 2BL-DM09J/M415E | |
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全長/全幅/全高 | 2,370mm/905mm/1,455mm | |
シート高 | 875mm | |
軸間距離 | 1,595mm | |
最低地上高 | 240mm | |
車両重量 | 205kg | |
燃料消費率 | 国土交通省届出値 定地燃費値 | 35.0km/L(60km/h) 2名乗車時 |
WMTCモード値 | 24.0km/L(クラス3, サブクラス3-2) 1名乗車時 | |
原動機種類 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ | |
気筒数配列 | 直列, 2気筒 | |
総排気量 | 688cc | |
内径×行程 | 80.0mm×68.5mm | |
圧縮比 | 11.5:1 | |
最高出力 | 53kW(72PS)/9,000r/min | |
最大トルク | 67N・m(6.8kgf・m)/6,500r/min | |
始動方式 | セルフ式 | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
エンジンオイル容量 | 3.0L | |
燃料タンク容量 | 16L(無鉛レギュラーガソリン指定) | |
吸気・燃料装置/燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
バッテリー容量/型式 | 12V, 8.6Ah(10HR)/YTZ10S | |
1次減速比/2次減速比 | 1.925/3.066 | |
クラッチ形式 | 湿式, 多板 | |
変速装置/変速方式 | 常時噛合式6速/リターン式 | |
変速比 | 1速:2.846 2速:2.125 3速:1.631 4速:1.300 5速:1.090 6速:0.964 | |
フレーム形式 | ダブルクレードル | |
キャスター/トレール | 27°00′/105mm | |
タイヤサイズ(前/後) | 90/90-21M/C 54V(チューブタイプ)/ 150/70 R18M/C 70V(チューブタイプ) | |
制動装置形式(前/後) | 油圧式ダブルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ | |
懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム(リンク式) | |
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ | LED/LED | |
乗車定員 | 2名 |
商品に関する詳細情報はヤマハのホームページをご参照下さい。
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